「囚われの堕天使・美奈子 〜熱く長い夜〜」


今夜も美奈子は薄いピンクを基調としたダブルベッドで、ミニメイドのコス チュームに身を包みポルノ小説のページをめくっていた。

美少女系のアイドルが複数の男たちに陵辱される内容に自分自身を重ね合わせ、時折熱く短い吐息を漏らしている。

可愛くまとまった寝室で、眠りに就く前に過ごす夜の淫靡なひと時が美奈子は好きだった。

ただ、美奈子はまだ気づいてはいないが、今夜の美奈子の寝室には2人の招かれざる客が息を潜めて忍び込んでいた。

小説の中の可哀想な主人公が、繰り返される陵辱に次第に感じ始める場面を読んで、身体の芯がキュッと熱くなるのを感じ、美奈子は軽く目を閉じた。

その時を待っていたかのように、ふたつの影がカーテンから滑り出て、音も立てずに素早くベッドサイドへと身を移した。

美奈子はそれには気づかず、軽い痺れに目を閉じたままベッドに身体を横たえている。

ベッドサイドのふたつの影は、まるで息を合わせたように素早く行動に出た。

ひとりは美奈子の口を塞ぎ、もうひとりは美奈子の脚に馬乗りになると両手に手枷をはめる。

「ハッ」として目を開けようとした美奈子は、素早くはめられたアイマスクで視界を遮られた。

口を押さえていた男が、美奈子の耳元で囁く。

「美奈子さん、静かに。君が大きな声を出せば、その可愛い顔が傷つくことになる。だから大人しくするんだよ、いいね。」

その言葉を聴いて、美奈子はこみ上げる悲鳴を必死で飲み込んだ。

「いい子だね。僕も君のその可愛い顔に傷をつけるのは好ましくないから。」

男はそう言うと、押さえていた手を美奈子の口からゆっくりと外した。

そして、両手をゆっくりと引き上げると、ベッドの頭の方にある柵にはめられた手枷を繋いだ。

美奈子の両足に跨っていた男は、それを見てゆっくりと美奈子から降りた。

反射的に身をよじったことでミニメイド服が乱れ、純白のパンティーが露わになる。

美奈子はとっさにミニメイドの裾を直そうと試みたが、繋がれた両手ではどうにもならない。

「美奈子さん、もう君は囚われた可愛い子猫なんだよ。無駄な抵抗はしないことだ。」

美奈子は軽い絶望感を感じてフッと体の力が抜けた。

(私、いったいどうなってしまうの・・・)

(でも・・・確かこの声・・・どこかで聞いたような・・・)

混乱する頭の中で、かすかな記憶をたどりながら美奈子は声の主を思い出そうとした。

(あっ、そうだ。この声・・・)

(隣の部屋の・・・そうよ間違いないわ!)

その声の主は、美奈子の隣の部屋に住んでいる剣崎という男だった。

たまに廊下で会えば挨拶を交わす程度のこの男は、いつも美奈子の身体を舐め回すような視線を投げ掛けてくる。

ただ、耳をくすぐるようなその渋い低音の声は、美奈子の心に妙に引っ掛かっていた。

そしてもうひとりは、よく剣崎の部屋へ出入りするところを見かける男に違いない。

「美奈子さんはいつもこんなエッチな本を読んでるの?」

剣崎の蔑むような声に、美奈子は我に返って蒼ざめる。

「そ、それは・・・その・・・」

「ふっ、お楽しみのところを邪魔して悪かったね。」

「べ、別に・・・そんなこと・・・」

「おいっ、例のアレを出してやんな。」

剣崎はもうひとりの男、桜木に向かって言った。

「へへっ、了解。」

桜木はイヤらしい声で答えると、もぞもぞと何かを取り出そうとしているようだ。

暫くすると、美奈子の足元で軽いモーター音がして、太股に小さな振動を繰り返す丸い物体が押し当てられた。

「キャっ!」

美奈子の太股の内側を微妙にくすぐるのは、美奈子がよく使っているローターのそれと同じだった。

「さっき部屋に忍び込んだ時に、サイドボードの引き出しから拝借しておいたのさ。そう、美奈子の大切なピンクローターだよ。」

剣崎にそう言われて、美奈子の羞恥心は一気に高まった。

「い、いやぁ・・・そんなぁ・・・」

「うふふ。何もそんなに恥ずかしがることないだろ。いつものように感じてごらんよ。」

美奈子は必死で両足を閉じようとしたが、剣崎たちは美奈子の左右の足を開いた状態で押さえつけた。

「いやぁ、だめ、だめ・・・」

必死で抗おうとする美奈子に、剣崎は言い放つ。

「さっきの約束はどうした?大人しくしてないとどうなるんだったかな?」

美奈子はそれを聞いて体が一瞬凍りつく。

「あはは。そうそう、いい子だよ、美奈子。」

そして剣崎は、さらに美奈子の耳元に顔を寄せると、あの渋く低い声でこう言った。

「それじゃあ子猫ちゃん、お話の続きを僕が読んであげよう。」

「えっ?」

「君のために素敵なお話を聞かせて上げようってんだよ。」

「・・・」

剣崎は美奈子の耳元で、小説の主人公を美奈子に置き換えて、陵辱されていく件(くだり)を読み聞かせ始めた。

美奈子は初めのうち何とかしてそれを聞くまいと努力したが、渋く低い声と耳に掛かる吐息に美奈子の性感帯は少しずつ反応し始めた。

そして、内股に当てられたローターの振動がゆっくりと美奈子の中心へと移動するにつれ、美奈子の唇から荒い吐息がこぼれ落ちる。

剣崎は時折、赤く充血してきた耳たぶを軽く噛みながら、左手で胸のふくらみをまさぐった。

ローターが美奈子の快感の中心をパンティーの上から捕らえると、美奈子のペニクリは硬く勃起し熱い淫靡な汁が純白のパンティーを湿らせ始めた。

美奈子を主人公に仕立てた小説がクライマックスに達するころ、美奈子の快感は全身を駆け抜けて、ふたりの男のイヤらしい視線を受けながら今夜一度目の絶頂を迎えた。

そして、男たちの前で様々な痴態を曝け出した美奈子の快楽の本能は、寄せては返す絶頂の波に身を任せ”熱く長い夜”を彷徨うのであった。

おわり

Yさんからいただきました。無理やり絶頂を迎えさせられた美奈子が
どうなっちゃうのか、ドキドキしちゃいます。どうもありがとうございました。


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