|
|
****女捜査官「ミナコ」1**** |
|
菊地ミナコはインターポール極東支局の特別捜査官。 最近、世界に蔓延しつつある麻薬「メランジ」の流通本部があると言われる 巨大商社「ハリマ商事」の本社に潜入捜査のため、 アメリカのコンピューター会社のバイヤーとして訪問した。 ありきたりの商談のような会議を済ませ社内を案内してもらう。 自慢げに会社内を案内する広報係りはミナコのすらっとした姿態に見とれるほどだった。 ピンク色のミニスカートからのびるパンストに包まれた足をスラリとして高い身長とともに 社内の男どもの目を奪った。 その様子は社長室の別室にあるモニターにも映し出されていた。 社長のハリマに秘書が耳うちしミニターのひとつにミナコの経歴が出た。 「そうかい。そりゃ楽しみだ。」 そこにはミナコの正体が捜査官であることを表示していた。 その日の夜、昼間とは違う黒のミニスカート、黒のタイツ。ジャケットも黒。白い薄手の セーターを着て、1階の正面玄関からどうどうと忍び込んだ。 昼間盗んでおいた社員IDカードのおかげだった。一番怪しいと思われる海外資材部の ある9階へ。 鍵のかかったドアもミナコの手にかかればものの3秒とかからない。 監視カメラを避けながら部屋を調べていく。 目的の資料は情報通り資材部部長室の隠し金庫に収まっていた。 ミナコは超小型のデジタルカメラに取り込み脱出に移った。 エレベーターは危険と感じて階段を使い1階に向かった。 階段を使っている他の人間の足音はない。 1階と表示されたドアのノブを回した。瞬間ミナコの身体に気絶するに 充分な電流が流れた。 「ああ」 声を残してミナコはその場に倒れた。 つづく |
|
安部晴明さんからいただきました。 |
|
Copyright(C) Minako |